風を感じて(其の1)

 仏教壮年会の一日研修で奈良に行きました。
 今まで法隆寺に参拝するご縁がなくて、初めて訪れるのにあたり、AIに拝観で裏の見方や情報を尋ねてみると「風を感じてください」という言葉が返ってきたのです。

 風といっても、吹いてくる風を肌で感じるのではなく、山門をくぐり何かを感じとることであろうと思っていました。

 以前、お参りされた方が「ここのお寺の赤門をくぐって中に入ると、何か、こう違うんです。
 何だろう、心が落ち着くというか、懐かしいというか・・・とおっしゃいました。

 そのことをバスの中で思い出していたのですが、駐車場からてくてく歩いていくうちに、青い空にたたずむ伽藍の素晴らしい景観に、さあ拝観、参拝への強い思いにすっかりと「風を感じる」ことが頭から離れてしまいました。

 飛鳥時代からのお釈迦様はじめ、坐像の阿弥陀如来、薬師如来、観世音菩薩、勢至菩薩はじめ四天王、諸天神などの姿を敬礼、拝しつつ、残念ながら中宮寺の弥勒菩薩には会えずに帰坊しました。

 その後、ご法事でのお勤めの中でふと「風を感じる」ということを思い出したとき、あの諸仏方の心、願いという中に今私はあること、大いなるお慈悲のはたらきの中にあることを「風を感じる」のではないかをと聞かせていただいたのです。


(1月16日・其の2へ続く)

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