三十五歳でお悟りを開かれたお釈迦さまは、伝道の旅を続けられました。
八十歳になられ、自分の故郷へ帰還されようと思われ、最後の旅に出発なさいます。
しかし、途中で、死期迫ることをさとられ、お弟子の阿難尊者(あなんそんじゃ)に対して、最後の説法をお説きになりました。
「弟子たちよ、おまえたちはおのおの自らを灯火(ともしび)とし、自らを依りどころとせよ。他をたよりとしてはならない。私が説いてきた法を灯火とし、依りどころとせよ。他の教えをたよりとしてはならない」
『自灯明、法灯明の教え』を説かれました。
自分をしっかり見つめ、歩んでいくことの大切さと、仏法、正覚の真理・道理に帰依することによって、一切の無明、煩悩、我欲我執を離れていく、真実に安心して生きることができる教えをお説きくださったのです。
そして、クシナガラまで辿り着かれ、沙羅樹の元に静かに横になられ、
「皆の者よ、吾が終りはすでに目前に迫まれり、されどいたずらに悲しむことをしてはならない。吾が姿を見るものは、我を見るに非ず。正法に目覚めるものこそ、つねに吾を見るものなり。われ永久の涅槃に入らんとす。これ最後の教えなり。」
と、説き終わったお釈迦さまは、満月の夜、北面に頭を置き、お顔は西方浄土を仰ぎつつ、右脇を下にして静かに涅槃に入られました。
お弟子さまをはじめ、国王、多くの人々、様々な動物にいたるまで、お釈迦さまの入滅を悲しみました。
法要が勤まり、ご法話があります。
二月十五日のことです。
涅槃図は、その時のご様相です。
涅槃会(ねはんえ)
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