自由な私、大悲の如来 (其の1)

      ♬甍(いらか)の波と 雲の波
      重なる波の中空(なかぞら)を橘(たちばな)かおる
      朝風に高く泳ぐや鯉のぼり

 風薫る五月の空に、鯉のぼりが気持ちよさそうに、なびかせている風景、おなじみの文部省唱歌「こいのぼり」の歌です。

 その鯉のぼりの姿を見上げながら、お父さんと小学生になった子どもさんがお話をしていました。
   子「気持ちよさそうに泳いでるね」
   父「ああ そうだね」
   子「でも鯉のぼりはかわいそう」
   父「どうして」
   子「だって紐にくくられているから、もっと高く空を飛びたいだろうに」
   父「でも、紐を外すともう帰ってこないかも知れないよ」
   子「それは、いやだ」
 子どもさんは鯉のぼりがもっともっと高く、広い大空を自由に飛べることを思ったのかも知れませんね。

 さて、私たちの日暮らし、人生はどうでしょうか。
 学校、会社、社会の中、家庭にあってもいろいろな制度や規律など多く、いつも何かに縛られていることを感じます。
 それらは大切な事柄なのですが、どうも生きづらさを感じ、ストレスをため込んでおられる方もみえるでしょう。

 しかし、自由ということを考えてみるならば、自分の本能に任せて好き勝手なことをするのでは、本当の自由とは言えないでしょう。

 やはり、自由であるがゆえに、ルール、マナー、義務をもしっかり整えること、また個々にも自由があるのだから、それぞれを認めていかなくてはいけないでしょう。
 そうであれば 、広い知識と、広い視野と、相手を思いやる心が無ければ、ほんとうの自由にはならないのではないでしょうか。
 


(5月16日・其の2へ続く)

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