みんなでつとめる きみょうむりょう (其の2)

(3月1日・其の1より続)

 ひと昔前では夕刻の「正信偈」のお勤め、年回法事の折には近所組がお参りをする「報謝づとめ」があり、親類や組の方々で所狭しと膝を突き合わせ、宗派の関係なく「正信偈」を村中の誰もが拝読される声が玄関先まで聞こえてくることもありました。

 お使いでご門徒さんの家を訪れた際は、そのおつとめが終わるのを待って玄関のチャイムを鳴らしたものでした。

 その家々に響く「正信偈」のおつとめは尊く、有難いことであった、と今更に深いあじわいを持ちます。

 私がおつとめをしているのではあるが、それは仏さまが私に仏語にあわせてくださり、拝読させてくださり、聞かせてくださっているお慈悲のおすくいのおはたらきであったことなのでしょう。

 日ごろは仕事や、趣味など様々なことに追われて、仏さまのことなど何一つも思わない、むしろ真実から背を向けてばかりのわが身があります。

 自分自分と我身に執着し、自己の快楽ばかりを追い求めている私に、「生きることは如来の大悲につつまれているんだ、如来のお慈悲の真っ只中にあるいのちなんだよ」と、南无阿弥陀佛のみ教えを通じて、多くの方の称える声となって、この私を喚んでいてくださったのでした。

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