夕焼け小焼け

夕焼け小焼けで日が暮れて

「夕焼小焼」   
中村雨紅/詞
草川 信/曲


 誰もが知っている童謡である。
 それが今から七四年前には子どもたちの間で、こんな曲が流行った。

「夕焼け小焼けで日が暮れない 山のお寺の鐘はない おててつないで 帰れない からすも一緒に帰れない」

 ひそかに流行ったものだから瞬く間にたくさんの子どもたちの間で歌われるようになった。決して大人に聞かれてはいけない歌・・・。

 日が出てるのか暮れてしまったのかわからないほど空は真っ黒い雲に覆われた。お寺の鐘はお役所の人が持って行ってしまった。
 手をつないで帰る友だちも、安心して帰る家もなくなってしまった。あの真っ黒のからすでさえ、帰る家を失ってあちこちさまよっている・・・。

(富田富士也氏講義 二〇一八年本願寺伝道院)

 
 私たちのそのままの在り方は、地獄に一直線の生きかただと、鎌倉時代親鸞聖人は言われた。
自分だけ、自分の国だけが良ければそれでいいというあり方は、まさに戦争という地獄のような世界の在り方だった。
終戦を迎えてから、山のお寺には鐘が戻った。毎日響く鐘の音になにを思うだろうか。

 「諸行無常の響きあり」と歌われるように、平和ですら無常である。
平和に成ると書いて平成。平和と積み重ねた毎日も、世界のどこかではいつも争いがあった。

 そして今年、令和最初の夏を迎える。地獄行き一直線の私たちが、「すべてのいのちは尊い」という仏さまの願いに生かされながらどんな平和を積み重ねていけるだろうか。

 地獄行き一直線の私たちが、「すべてのいのちは尊い」という仏さまの願いに生かされながらどんな平和を積み重ねていけるだろうか。

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